こんまが、みつけた宝もの
第3章「思い出と宝もの」
こんまは、思い出の箱を開けた。
少し焦げたクッキーのレシピ、雨の日の基地の写真、それから、ぼくがくれた手紙。
『いつもいっしょにあそんでくれてありがとう。』
何回も読んだから、紙のはしっこが、ちょっとやわらかくなっている。どれも小さな出来事なのに、箱の中には家族の笑い声がいっぱい詰まっている気がした。
お母さんが言った。
「こんまが来てから、毎日がちょっと楽しゅうなったね」
ぼくはこんまの手を握った。
「これからも、いっしょに思い出を増やそうね」
こんまはうなずき、箱に新しい紙を入れた。そこには大きく、少し曲がった字で書いてあった。
「つぎのたからものは、あした。」
家族は笑った。こんまの宝もの探しは、これからも続いていく。